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最終更新は 2024年11月5日(火) です
「新聞記事・オンラインなど」を更新しました。
各地の戦争遺跡保存団体、文化財保存全国協議会、歴史教育者協議会などを中心に、団体や個人が集い、1997年に「戦争遺跡保存全国ネットワーク」が結成されました。
私たちは、戦争遺跡の調査・研究・保存運動、平和資料館、平和教育などについて情報交換をするために、「戦争遺跡資料」の刊行や「戦争遺跡保存全国シンポジウム」の開催などを続けています。
そして、「戦争遺跡から平和を学ぶ」「二度と戦争遺跡を作らせない」ことを大切にしています。
一緒に活動しましょう。
入会のお申し込みは事務局(松代大本営平和祈念館)へメイルをお送り下さい。
ここ をクリックしてもメイルアドレスが出ます。お名前、ご住所、お電話番号もお知らせ下さい。団体加盟もできます。
年会費2000円(団体加盟は4000円)です。
空襲・戦跡九州ネットワークの第11回大会が熊本県菊池市で開催されます。
開催趣旨
戦時中の日本本土の防衛や空襲、さらに空襲による被害を考えるとき、九州・山口地区には、B29部隊による中小都市爆撃や沖縄支援作戦、極東航空軍による九州上陸に向けての空襲、米機動艦隊による艦載機空襲など、共通した数多くの話題があります。
日頃は各地域で地道に調査・研究を続けている人たちが一堂に会して、これらの共通した問題を話しあうことは、戦争体験の継承や米軍資料の検討、戦争遺跡の保存等が課題になっている昨今、大変有意義なことではないでしょうか。
これまでに第1回(2014年)柳川市をかわきりに、久留米市・玉名市・出水市・筑紫野市・宮崎市・北
九州市・大村市・宇佐市で、昨年は鹿屋市で計10回の交流会を開催してきました。さらに、今年6月1日「設立10周年オンライン集会」を開催し、併せて、本会名称もこれまでの「空襲・戦災・戦争遺跡を考える九州・山口地区交流会」から、会活動の実態に即し名称を「空襲・戦跡九州ネットワーク」と改めました。
主催:空襲・戦跡九州ネットワーク実行委員会
共催:花房飛行場の戦争遺産を未来につたえる会
後援:菊池市教育委員会
概要
◆菊池市中央公民館・大研修室(菊池市生涯学習センター「キクロス」2階) 菊池市隈府872-1(0968-25-1672)
報告者(すべてタイトルは仮題です)
11月23日(土) 13時~17時頃
①「菊池飛行場の戦争遺跡の現状と課題」(花房飛行場の戦争遺産を未来につたえる会・勝又 俊一さん) 13:20~13:50
②「菊池飛行場出土の演習弾」(菊池市教育委員会・阿南 亨) 13:50~14:10
③「米国第2海兵師団撮影の熊本関係写真と映像 Ⅱ~オキュパイトジャパン~」(くまもと戦跡ネット・髙谷 和生) 14:10~14:50
[休息・書籍販売等]
④「気象観測攻撃機による九州・山口地区への空襲」(空襲・戦災を記録する会・工藤 洋三) 15:10~15:40
⑤「P61夜間戦闘機による九州への夜間空襲 その1」(豊の国宇佐市塾・織田 祐輔) 15:40~16:10
⑥「九州南部の陸軍飛行場に造られたトーチカについて」(かごしまの戦跡を探る会・八巻 聡) 16:10~16:40
11月24日(日) 9時~11時頃
⑦「佐世保鎮守府麾下平戸特攻基地」(長崎県平戸市・田中まきこ) 9:00~9:30
⑧「長崎原爆直後の米軍機による被爆地への機銃掃射は幻だったのか?」(長崎県長崎市・神田 純) 9:30~10:00
⑨「1945年6月29日 佐世保空襲」(長崎県松浦市・永益 宗孝) 10:00~10:30
⑩「千島(クリル)列島における近代考古学の試み ~海軍片岡航空基地跡、陸軍柏原飛行場跡の現存する飛行機用有蓋掩体について」
(鹿児島大学 大学院生・住吉 太郎) 10:30~11:00
◆見学会 24日(日):12時00分~15時頃予定 ※自由参加で参加費は「別途・4,000円程度」
①菊池市生涯学習センターKiCROSS駐車場発~ ②正門~ ③開隊記念碑~ ④給水塔~⑤ガソリン貯蔵庫~
⑥大型木製格納庫基礎~⑦格納庫基礎~ ⑧慰霊碑~ ⑨将校宿所~ ⑩便所~⑪風呂場~ ⑫ボイラー跡~
⑬菊池飛行場ミュージアム~⑭隈府一番館~ ⑮KiCROSS駐車場着 解散
※マイクロバス利用予定。見学先変更の場合もあり。詳細は当日お知らせします。
◆情報交換会・懇親会 23日(土):19時~21時頃 ※自由参加で・参加費は「別途・5,500円程度」
「水とり」(菊池市隈府栄町913-9・0968-24-3430) 菊池市中央公民館から徒歩8分、温泉街から10分程度。
参加費
□対面参加:二日間通し 1,000円(資料代・集会運営費)。資料不要は300円 ※当日会場受付でお支払い下さい
□菊池市民は「参加費無料」 ※発表レジュメ集「当日リーフレット」を配布します
□ZOOM参加 無料
※本会として初めてのハイフレックス集会となり、運営上の不備もあろうと思いますので、参加は“無料” とします。
ただ、発表資料概要版は入手できますので、1,000円のカンパでのご支援をお願いいたします。
□自由参加の「情報交換会・懇親会」「見学会」は、事前申込みのうえ、会場受付にて確定額をお支払い下さい。
申し込み方法
◆対面参加の申し込み先・方法 他
「郵送」もしくは「メール」で、以下の連絡先まで。参加申し込み締切 11月8日(金)
申し込み連絡先 空襲・戦跡九州ネットワーク実行委員会 髙谷(たかたに)宛
〇メールアドレス takayanagi912@yahoo.co.jp
〇自宅住所 865-0061 熊本県玉名市立願寺126-5
〇髙谷個人携帯 090-1513-5528
※郵送の場合は、右のデータの下部にある申し込み用紙をご利用下さい
◆ZOOM参加の申し込み先・方法 他
□申し込み連絡先 グーグルフォーム 参加申し込み締切 11月8日(金)
https://docs.google.com/forms/d/1cO99cVPA8iHptEWvknRjVxePNXINQoFkci1OKpbYGJA/
※1週間前(11月16日)頃までに「IPアドレス・パスコード」を、個人アドレスあてでお送りします。
□活動へのカンパ振り込み(1,000円)は、以下二箇所のどちらかで、お願いします。
ピーティクス:https://peatix.com/event/4167087/view
お振り込み:「くまもと戦争遺跡・文化遺産ネットワーク 」(ゆうちょ銀行・大浜郵便局 01750-1-671)
24年8月17日(土)~19日(月)に、九州国際大学を会場に、戦争遺跡保存全国シンポジウム第27回北九州やはた大会を開催しました。三輪仁実行委員長(九州国際大学)、前薗廣幸事務局長(NPO法人北九州市の文化財を守る会)、聞き書きボランティア平野塾の皆さんを中心に、九州国際大学の学生さんたちが活躍して下さり、「実行委員会の平均年齢は間違いなく20代」という声が出るほどでした。3日間の参加者はのべ355人でした。
18日の分科会は、第1分科会(保存運動の現状と課題)に6本、第2分科会(調査の方法と保存整備の技術)に6本、第3分科会(平和博物館と次世代への継承)に5本のレポートが出され、全国の取り組みに学び、各地の交流ができました。
9月2日に、現地実行委員会の前薗事務局長が、北九州やはた大会の報告書を送って下さいました。
大会の様子を写真を添えて詳しくまとめ、大会を報道した新聞記事も網羅されています。
ご許可を頂いて右に掲載しますので、ぜひご覧下さい。
2024年8月17・18・19日、北九州市八幡東区の九州国際大学を会場に、延べ355人が参加して第27回戦争遺跡保存全国シンポジウム北九州やはた大会が開かれました。開催にあたり、会場のご提供をいただいた九州国際大学はもとより、ご後援をいただいた北九州市、北九州市教育委員会、福岡県教育委員会、地元各メディアのみなさまに心より感謝申しあげます。
旧八幡市(現在の北九州市八幡東区・八幡西区)では、1901(明治34)年に官営八幡製鐵所が操業を開始し、恵まれた立地を生かして第二次世界大戦前には日本の鉄鋼生産量の過半を製造する国内随一の製鉄所に成長し、鋼板類や兵器材料となる特殊鋼などを製造して日本陸海軍の軍備拡張と戦争を支える基盤となりました。1944(昭和19)年6月15日、中国成都から出撃した米軍のB-29が日本初空襲となる八幡空襲を行ない、さらに敗戦間近の45(昭和20)年8月8日には市街地に向けた無差別爆撃により、2,500人余の死傷者と約14,000戸の焼失という惨事をもたらしました。八幡空襲の教訓は、「燃えない都市」造り、「平和の女神像」を中心とする景観整備など、戦後の復興の中で生かされてきました。2022(令和4)年4月には北九州市によって「北九州市平和のまちミュージアム」がオープンし、戦争の悲惨さ、命の尊さを考える拠点となっています。
北九州市内には、田向山(たむけやま)砲台など関門海峡防備のための下関要塞の施設、石峰山部隊の高射砲陣地など数多くの戦争遺跡が良好な状態で現存しています。また小倉南区の陸上自衛隊曽根訓練所には、戦争中に毒ガス弾の製造がおこなわれた施設が残されており本格的な調査が待たれています。福岡県教育委員会は独自に県内戦争遺跡の「悉皆調査」をおこない、2020(令和2)年に報告書『福岡県の戦争遺跡』を刊行しました。そこには遺跡等624件、慰霊碑等1,025件、総数1,649件が一覧表として掲載され、詳細な図版も付けられています。「県内の戦争遺跡の適切な保護の推進」を図り「戦争の記憶・記録を次代に継承していく」(報告書序文から)ことを目的としたこの報告書の刊行は、私たちにとって大きな財産となるものであり福岡県教育委員会の進んだ取り組みに敬意を表します。しかしこれだけ多くの戦争遺跡が存在する福岡県にあっても、文化財・史跡に指定された戦争遺跡は私たちの調査ではわずか6件(国2件・県1件・市町村3件)にとどまり、北九州市内には1件もないのが現状です。戦争遺跡の改変、消滅の危機は急速に進んでいます。悉皆調査の成果をもとに、できるところから史跡・文化財への指定を進めるよう、福岡県・北九州市に強く要望するものです。
指定・登録された戦争遺跡は、全国で2024年8月現在386件が確認されています。戦後80年を前に戦争遺跡を取り上げるマスメディアも増え、戦争遺跡を「語り部」として保存し活用することの必要性は国民のあいだに定着してきたと言えます。広島にある旧陸軍被服支廠が国の重要文化財に指定され、那覇市の32軍司令部壕の整備・保存に向けた調査が進むなど、市民の声と運動が行政を動かしています。他方で島根県の旧大社基地、広島の輜重隊(しちょうたい)地下被爆遺構、兵庫県南あわじ市門﨑(とざき)砲台など貴重な戦争遺跡の解体が急速に進んでおり、戦争遺跡保存はまったなしの状況に変わりはありません。文化庁の『近代遺跡調査報告書⑨(政治・軍事)』は刊行されないまま20年近くが経過しています。こうした文化庁の姿勢は大きな問題ですが、地方自治体にあっては国の動向に左右されることなく積極的に戦争遺跡調査をおこない、史跡・文化財への指定と活用を進めることを求めます。
ウクライナ、パレスティナで繰り返される殺りく。日本では、軍事予算の拡大、南西諸島の軍事力増強、日米軍事同盟の更なる緊密化など、「新たな戦前」といわれる状況が生まれています。「群馬の森」における朝鮮人追悼碑は、加害の事実に蓋をしようとする人たちの声に押されて強制撤去されました。旧軍を顕彰し美化する傾向も強くなっています。こうした状況に抗し、「新たな戦争遺跡」を作らないこと、「加害」を含め戦争の真実と平和への想いを次世代に継承していくことが、私たちの運動の目的であることを確認し、この運動をさらに前進させることを誓って大会アピールとします。
2024年8月19日 第27回戦争遺跡保存全国シンポジウム 北九州やはた大会
戦跡ネットでは、これまで『しらべる戦争遺跡の事典』(柏書房2002)、『続 しらべる戦争遺跡の事典』(柏書房2003)、『戦争遺跡から学ぶ』(岩波ジュニア新書2003)、『保存版ガイド 日本の戦争遺跡』(平凡社新書2004)などを発刊してきましたが、このたび大月書店さんから20年たったアップデート版を作ろうという話を頂きました。
これまで、24年1月21日(日)、2月23日(金)、3月10日(日)、6月2日(日)に大月書店の方をまじえて戦跡ネット運営委員会を開催して、本のコンセプトや掲載する戦争遺跡についての意見交流を行いました。来年に出版するので、11月頃までに原稿を仕上げる予定です。